フジテレビのニュース番組『イット!』の特集をご覧になりましたか?
『いま相次ぐ駐車違反』という内容で、駐車違反の督促を無視すると、警視庁駐車対策課が自宅に来て違反金を徴収されるという内容でした。
私は、このニュースに違和感を感じたんですよね。
私は20年以上前に放置駐車違反をしてしまい、最寄りの警察署へ出頭して罰金の手続きをしたことがあるのですが、そのときは金融機関で振り込みをした記憶なのです。
しかし、今回の報道では、違反をした人の家へ行って違反金を現金で徴収していたので、本当に現金を直接受け取ることなんてあるのかが疑問に思いました。
今回は、この違和感について解消すべく、報道内容と調べた結果をご紹介したいと思います。
(本記事は、2021年1月11日に放映された内容に基づきます)
放置駐車違反の特集内容とは
ニュースの情報の概要は以下の通りでした。
・パーキングメーターのある路上駐車で、規定時間を超えた車に駐車違反のステッカーを貼る
・駐車違反のステッカーを貼られた方へのインタビュー
・滞納し続けた人の家に警視庁駐車対策課の数名が訪問
・家に来た駐車対策課の方は、駐車違反の内容を確認し、滞納金を請求、徴収
・ドアを開けない場合は、強制的に鍵を開けて強制捜索
・違反の前歴がある場合は、使用制限シールを貼られて車の使用が制限されることがある
・使用制限ステッカーは、剥がすと道交法違反になってしまう
以上のような内容だったのですが、現金を受け取っているシーンが何より衝撃的でした。
印象に残った放映内容
放映された内容には、6か月間で5回違反した人や、滞納80万円以上の人もいて大変驚きました。
一番印象に残ったのは、もちろん違反金の回収シーンなのですが、もう一つありました。
高級車に乗った方がパーキングメーターのあるところで駐車違反になったシーンです。
メーター上は5時間以上駐車していることになっていたのですが、当人は30分しか停めておらず、メーターの故障でステッカーを貼られてしまった、というコメントでした。
レポーターが『メーターの故障を警察に伝えますか?』と質問すると
『面倒だから払いますよ、15,000円くらいでしょ。いいよ、そのくらい。』
そうか。こういう解釈か!
無駄を極限まで排除する行動といいましょうか、高級車に乗っているだけに、本当に金持ちの行動は違うなあ、と思い、印象に残りました。
国税徴収法142条による強制捜索とは
警察が家に来て、在宅者が鍵を開けない場合、国税徴収法142条により開錠して強制捜索を行うシーンがありました。
何度も声をかけ、それでもドアを開けてくれないので、この法律により鍵を開けて入室。
すると、家主ではない女性が部屋にいて、違反した本人ではない女性は警察の声掛けを無視していた様子でした。そりゃそうですよね。家に警察が来るなんてそうそうありませんし、家主でもないわけですから、私も同じ状況だったら開けないですし、ドア越しに話をするまでにするでしょう。
国税徴収法142条には、確かにそのような記述がありますが、私には開錠する条件がよくわかりませんでした。
違反をしてからどのように追及される?
警視庁のホームページで図解がありました。
放置車両の確認と標章の取付は、経過時間の確認とステッカーの貼り付けのこと。
放置駐車ですから、確認した時には誰が運転しているかわからないわけですね。
ですから、『使用者責任の追及』という表現なのでしょう。
今回取材された内容は、『滞納処分』のところですね。
この図では詳細が良くわかりませんが、そこで見つけたのが『車検拒否』というところ。
調べたところ、違反を滞納して督促を受けた場合は、放置違反金を納付したことを証明しなければ車検を拒否されてしまうのだそうです。
このようなことがあるならば、違反金を徴収するか車を手放すかの選択になるの?
と思ってしまいますが、違反金の徴収の方に重きを置いているように私は感じてしまいます。
違反金を警察が現金で受け取ることはあるのか!?
警視庁のホームページには、『放置違反金の納付先』が紹介されています。
そこには、以下の記載がありました。
銀行、信用金庫、信用組合、農業協同組合、労働金庫、中央金庫(信金・商工組合)、東京都内に本店又は支店が所在する金融機関に限る(一部を除く)。
郵便局でも納付することができます。
金融機関に限るように思われますが、この記載の見出しは『納付できる金融機関』です。
金融機関の場合は、ということで、警察が直接徴収するかどうかが定かでないのです。
警視庁のホームページからは、警察が直接違反金を受け取る場合があるのかどうかは明確に確認が出来ていません。
そこで、警視庁に問い合わせてみました!
警視庁に問い合わせた結果
ニュース視聴の翌日夕方、勇気を出して警視庁に電話しました。
電話の発信音が出る前に、ものすごい速さで『はい!警視庁です!』と電話に出て下さいました。
治安を守る警視庁、さすがです。
要件を聞かれましたので、
『昨日夕方のテレビで駐車対策課が放置駐車違反金を現金で徴収をしているシーンを観たのですが、実際に違反金を現金で徴収することはあるのでしょうか?』
という内容で問い合わせた結果、担当の方に取り次いで下さいました。
電話は駐車対策課の宿直の方につながり、同じ内容を問い合わせました。
その結果、
『滞納を続けている場合には、滞納処分係が現金で徴収することがある』
との回答を得ました。
しかし、言えないこともあるようで、細かい解説はして頂けませんでした。
駐車違反を放置すると家まで徴収に来るって本当?まとめ
今回は夕方のニュースで特集されていた記事を調べてみました。
いろいろ調べた結果、確定的な情報が得られず、最終的には警視庁へ問い合わせる英断。
結果、駐車違反を放置すると、家まで違反金の徴収があり得るとの結論となりました。
とはいえ、そもそも違反をしなければ良いわけで、違反してしまったとしても滞納しなければ良いわけですから、気にしなくても良かったかもしれませんね。
しかし、最近は老人を狙った詐欺も多いですし、現金の受け渡しは今のご時世では不安になりましたので、一応聞いてみてよかったと思いました。
警視庁へ電話したときのおまけの話ですが、問い合わせた人が記者の場合は、広報に問い合わせるように促されるそうです。
私は個人的な疑問として問い合わせたので最初は快く対応して頂きましたが、話をすればするほど容疑がかかったような口調で質問されてしまいました。
そりゃそうですよね、そんな問い合わせする人は少ないでしょうし、私が滞納していると思われても仕方ないでしょう。応対して下さった方からしたら、気持ちが悪かったでしょうね。
最後に、私は20年以上駐車違反をしていないことだけお伝えして、今回は以上と致します。
お読み頂き、ありがとうございました。
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